イベントレポート「ブンジュ村で学んだ大切なこと 〜今日、誰のために生きる?」SHOGEN ∞ Aroma stylist Mika トークイベント
2025年9月2日(火)にモエレ沼ガラスのピラミッド・スペース2で開催されました。
平日の日中にも関わらず、80名以上のご来場がありました。
このトークイベントが実現したきっかけは、放課後アート秘密基地に参加されたAroma Stylist Mikaさん。
彼女がもともとSHOGENさんのアート×子どもとの関り方に注目しており、教材開発支援プログラムで申請できないか相談されたことがきっかけでした。
そこからトントン拍子に話が進み、Mikaさんの長年の夢があっさりと実現してしまいました。
私たちスパークプラグ・アライアンスも、アーティストをサポートし、共によりよい社会を形成することが活動目的でもありますので、W主催という形で関わらせていただきました。
※ちなみにMikaさんは「Art秘密基地」という名称を継いで、新団体を立ち上げることになりました
そうして迎えた当日。
大勢のお客様をまえに、まずはSHOGENさんがお一人でブンジュ村で体感した教訓を中心にお話されました。
SHOGENさんが滞在された村の住民は200人ほど、都会が失ってしまった集落の価値観、ともに生きること、幸せとはなにかということ、そんなことを考えさせられる時間で。
僕(森嶋)も実は13歳の頃にフィリピンの小さな村に1か月滞在して、英語を学んだことがあるのですが、そのときのことを思い出しながお話を聞いていました。
そのあとは日本での活動の話になり、小学校の子どもたちとゴミ収集車にペイントをした映像などを見せていただきました。
この活動により、街のゴミ収集車が子ども達にとっては他人事ではなく、自分事になり、ゴミ収集車を見つけると手を振ったり、「いつもありがとう!」と声をかけるようになったそうです。
それによって、ゴミ収集者の運転手さんが、涙を流しながら「こんなに感謝されたことは初めてだ」ということを語ってくれたそうで、アートに寄ってポジティブな循環が町に生まれたそうです。
驚いたのは、SHOGENさんは一年のうちにたくさんの小学校を巡っているそうですが、なんと学校からは1円もお金をいただいていないそうなんです。
というのも、僕らの活動もそうなのですが、学校は本当にこういった課外活動への予算というのは無くて、予算の関係で断られることも多いそうです。
でも、SHOGENさんの場合は交通費も宿泊費も全て自腹、子どもたちへの活動に対しては、一銭もお金をいただくことなく活動を続けられているそうです。
こういったトークイベントが、子ども達との活動に繋がっているのだと思うと、それはとてもポジティブな循環のように感じました。
後半はMikaさんとの対談形式で行われました。
Mikaさんもまた、子どもにアートを掛け合わせることの可能性を感じていること、子どもたちにもっとたくさんの経験をしてもらいたいということを語られていました。
香りについても、子どもにとってその香りが全然嫌いでもいい、経験したうえで「これは苦手だ」と思うことも全然いい。
ポジティブなことばかりじゃなくて、ネガティブに思うことも含めて、許容していくことが大切だと思うこと。
そして、自分が面白い、楽しいと思うことを、もっともっとやっていきたいとお話されていました。
SHOGENさんは、とある教育機関の取り組みが面白かったというお話があり、なんでもそれはサマースクールなのですが、「スケジュールがなにもない、空白だらけのサマースクール」だったそうです。
予定がないということは、現代人にとってはある種不安にしかならなかったりもして、親からも反発があったりもするそうですが。
子どもたちも最初は何をしたらよいかわからず、困惑していたと思うのですが、ひとり、またひとり、その土地を散策し、人と出会い、理由をみつけ、行動をしていったそうです。
そして、最終日には全員が、それぞれの居場所をその地域で見つけることができた、と。
それって、アートでもすごく大切にされている「余白の概念」からくるものだと思うのですが、とにかく現代社会が失いつつあるというものは本当にたくさんあり、そういった価値が無いと思われているものに価値を見出していく作業。
そんな部分がSHOGENさんと、僕らの共通項のように感じました。
photo : 浅里のぞみ
スパークプラグ・アライアンスは教育とアートを繋げて、よりよい社会形成を目指す団体ではありますが、その前に、アーティストや教育者を下支えする団体でありたいと考えており、まずは目の前にいる子ども達、教育者、アーティストのみんなに幸せになってほしいと切に願っております。
私たちが最前線にしゃしゃり出るのではなく、みなさんのやりたいことをサポートし、そのうえで少しばかりの感動や、幸せというおこぼれ(?)をいただくのがよいのでは、なんてイメージを持っています。
その為にも、よりよい社会は目指しつつ、無理はしない。
誰一人置いていくことなく、かといって、抱えすぎることもしない。
そんなほど良いバランスで、ゆるく、無理なく、伸び伸びと、だけど時には真剣に。
そんな感じで、これからも楽しく活動を続けていければと、そんなことをついつい思ってしまう一日でした。
たくさんのご来場、ありがとうございました。



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